人気ブログランキング | 話題のタグを見る

イタリアを楽しもう!

メーカー訪問第26回 2008年Vendemmia(ブドウの収穫) シチリア編

夏だ、海だ!と浮かれている間もなく(それは私だけ?)、
ワイナリーでは今年のVendemmia(ブドウの収穫)が近づき
神経を使う時期になってきました。
メーカー訪問第26回 2008年Vendemmia(ブドウの収穫) シチリア編_c0077533_11305686.jpg
(収穫作業は手摘み。腰をかがめての作業は大変です)

イタリアは南北に長いため、その地域によって収穫時期も違います。
収穫というと、なんとなく秋!というイメージがありますが、
特にシチリア島では、8月に収穫が始まります。
私の知っているワイナリー(シチリア島の南東部)では、
8月15日過ぎにはSyrah(シラー)というブドウ品種の収穫が始まっています。
というのも、ブドウ品種によって成熟時期に違いがあるので、
早く熟すブドウ品種は早い時期に、反対に熟すのが遅い品種は
後から収穫していくことになります。
そして、ここでは、このSyrah(シラー)を先に畑の3分の1だけ収穫し、
残りを27日、28日に収穫することにしました。
それは、先に収穫したブドウからフレッシュなワインを作るためだそうです。
シチリアでは酸度があるワインを作るのはそう簡単ではないため、
こうして同じ品種でも時期を変えることによっていろいろな特徴を
引き出していきます。そうして最後にブレンドするのです。
ちなみに、27日、28日の収穫の際に、Syrah(シラー)の畑の
残り3分の2の収穫が行われましたが、各1本のブドウの木から
4分の3の房を残して収穫することになりました。 
もちろん1回で全部収穫できれば手間もかからなければ経費も
抑えられます、さらに同じ品種のブドウ畑を時期を分けて収穫する
のはまだ簡単です(と言っても2度手間ですが)、
しかし、さらに各一本の木から・・となると房を確認しながら選別して
収穫しなければなりません、でもこのように手間をかけるのは、
収穫したブドウはもう後戻りができないからです。
来年にならないと次のブドウを見ることができないのです。
今までの努力が、収穫時期を間違えるだけで水の泡になってしまう
こともあるからです。 
というわけで(熱く語ってしまいましたが・・笑)、
残された分は最高の状態に熟した時に収穫されます。
(それまでに天候などで被害がないことを祈ります。)

一方、シチリアのブドウ品種の代表選手といえば、
Nero d'Avola(ネーロ ダボラ)。
収穫の時期が例年だと9月の10日から15日あたりだったのが、
今年は少し早まりそうです。

あっ、ところでシチリアのように暑い地域では収穫したブドウが発酵
をはじめてしまうのを避けるために、日中の暑い時間帯を避け、
夜の涼しい時間帯に収穫する地域もあります。夜、ブドウ畑が
ライトアップされるさまはその地域の風物詩になっています。
っていっても、作業してるほうは「ライトアップされて綺麗~♪」
とか思いながら作業なんてしてませんよね。
こんなに重労働なのに。(お疲れ様です)

クリックしていただけたら嬉しいです~♪070.gif

にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ

こちらもよろしく~♪070.gif

にほんブログ村 酒ブログ ワインへ
<< メーカー訪問第27回 2008... 世間は狭い~! >>